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ピクセルアートとドット絵の違いに関する私見

私はドット絵のゲームを開発していますが、ピクセルアートのゲームを開発しています、とは言いません。あくまでドット絵。

なぜそう言わないのか?ピクセルアートとドット絵の違いについて私の解釈を含めて解説します。

※歴史的な背景とか色々あると思いますが、あくまで私の私見ですので、そのつもりでお読みください。

 

ピクセルアートとドット絵の違いとは?

実はピクセルアートとドット絵という言葉には意味的な違いはほとんどありません。むしろ海外ではドット絵=Pixel Artと言います。

Google 翻訳とかでもドット絵で翻訳をかけるとPixel Artになります。

ピクセルアートとドット絵の違い

なので、言語的にいうと「ピクセルアートとドット絵の違いは無い」が正解になるでしょう。

 

ニュアンス的な違いはある気がする

とはいえ、冒頭に言ったように「ピクセルアートのゲームを作っている」とはなかなか言いません。聞いたことあります?私はありません。

つまり意識的にせよ、無意識的にせよ、我々はピクセルアートとドット絵にはなんらかのニュアンス的違いを持って使っていると言えると思っています。

個人的には次のような違いを持って使っています。

 

ピクセルアートはあくまで芸術の領域

私の中ではピクセルアートは芸術の一環と捉えています。解像度を落としたり、色合いをよりデジタル的にしたり、アニメーションで動かしたりする表現の絵画、イラストだと捉えています。

単純に画質の悪い絵という雑な言い方もできるかもしれませんが、私としては下の方がおっしゃっているのが腑に落ちています。

 


1ピクセルそのものの情報量が他のイラストよりも大きいので、こういう定義でいいかなと私も思います。

 

ドット絵はゲーム色を強くしたピクセルアート

ではドット絵はというと、ピクセルアートの意味の中に包含されていて、あくまで使用用途をゲーム内もしくはそのゲームのグッズに限定したピクセルアートであると思っています。

そのためドット絵のゲームを作っている場合は、ドット絵のゲームと言いますし、ゲームで使わないような1枚絵などはピクセルアートと呼称しています。

 

「慣れ親しんだ」というコンフォートゾーン

過去を見ると、ゲームの容量的に何ドット以内に収めないといけないという制限があったために、仕方なく使われていた表現だと思いますが、昨今では使える画素数や色数が増えた上で、あえてドット絵のゲームを作っている方が多数いらっしゃいます。

これはやはり「ドット絵のゲームに慣れ親しんだ層」を狙ったもので、年齢層は高めの方を対象にしているものと思います。

「昔懐かしい」「レトロ」なんて表現でドット絵のゲームを表現しているゲームも少なくないですが、やっぱりドット絵という言葉を使うことでユーザーのコンフォートゾーンに入っているゲームであるニュアンスを出しているのだと思います。

ここでピクセルアートと使うとどこか、ドット絵を通り過ぎてしまったかのような印象を強く感じてしまい、何か「異物感」を感じざるを得ないと思います。

 

最後に

とどのつまり、ピクセルアートとドット絵は意味的には同じでも、受け取り方によるイメージの違いがあるっていう話でした。

言葉の意味や使われ方というのは、時代の流れによって変わってきますが、ドット絵・ピクセルアートの魅力自体は損なわれるものではないと信じたいですね。

 

 

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